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伝統の「青×金」着る。桑山聖生[ブレイブルーパス]、シドニーユニで存在感
ランドウィック戦での桑山聖生。この試合開始前には「Indigenous Round」として先住民を称えるセレモニーが実施され、オーストラリア国歌斉唱があった。(撮影/YASU TAKAHASHI)

伝統の「青×金」着る。桑山聖生[ブレイブルーパス]、シドニーユニで存在感

YASU TAKAHASHI

 オーストラリアNSW州のクラブラグビーの最高峰、「シュートシールド」(Shute Shield)に桑山聖生(東芝ブレイブルーパス東京)がシドニー大学ラグビークラブ(以下、シドニーユニ)のプレーヤーとして出場している。

 リーグワン連覇を達成した勇猛果敢な狼は、休む間もなく海を越えてやって来た。
 6月中旬にシドニーに到着すると、その日にシドニーユニの練習に合流。その2日後には3rdグレードでゴードン戦の後半から出場し、オーストラリアラグビー発祥のクラブで、伝統のブルー×ゴールドのジャージに袖を通した。

 その翌週、6月28日(土)には2ndグレードの先発WTBとしてサザンディストリクツ戦に出場すると、同日の1stグレードのベンチにも入った。
 後半途中より出場し、シドニー到着から僅か10日足らずで一気に「シュート・シールド」のデビューまで駆け上がった。

語学も学び、積極的に周囲とコミュニケーションを取りながらプレーしている。(撮影/YASU TAKAHASHI)


 近年このシュート・シールドに出場した日本人選手は、2017年にイーストウッドで土佐誠(当時・三菱重工相模原ダイナボアーズ)、2019年にシドニーユニで藤山裕太朗(AZ-COM丸和)が出場しているが、バックスの選手としては2015年にイースタンサバーブスで出場した松島幸太朗(東京サントリーサンゴリアス)以来となる。

 7月5日(土)には、アウェーで一昨年の王者、ランドウィックと対戦した。この日は先発で14番を託された。
 ここまでの両者の順位は、シドニーユニが6位、ランドウィックが7位。6位までがプレーオフ進出となるため、両者にとって重要なゲームだった。

 試合はシドニーユニがPGとペナルティトライで10点を先制。しかし同じくペナルティトライを与えるなど、相手に3トライを奪われ10-21で前半を終えた。
 後半はホームアドバンテージで、さらに勢いがつくランドウィックに対し、ディフェンスの時間が続くシドニーユニ。桑山も体を張り、限られたチャンスで前進を試みた。

 しかし流れは変わらなかった。
 ランドウィックに、さらに3トライを追加される。シドニーユニは試合終了間際にトライを奪い返したが、17-40で敗れた。

 この結果により、ランドウィックは6位となり、7位には昨年のグランドファイナリストであるノーザンサバーブス、そしてシドニーユニは8位へ順位を下げた。プレーオフ争いは混戦模様。レギュラーシーズン残り5試合(全18節)で順位はまだ入れ替わるだろう。
 ファイナルシリーズの常連であったシドニーユニの巻き返しに向け、桑山の活躍に期待がかかる。

ディフェンスで体を張る。トッド・ローデン ヘッドコーチの評価は高い。(撮影/YASU TAKAHASHI)

【Shute Shield 2025 第13節(7月5日)順位】(勝ち点)
①イースタンサバーブス(Eastern Suburbs)59
②ワリンガ(Warringah)53
③イーストウッド(Eastwood)51
④ハンターワイルドファイヤーズ(Hunter Wildfires)46
⑤ゴードン(Gordon)45
⑥ランドウィック(Randwick)40
⑦ノーザンサバーブス(Northern Suburbs)39
⑧シドニーユニバーシティ(Sydney University)37
⑨トゥーブルース(Two Blues)33
⑩マンリー(Manly)31
⑪ウェストハーバー(West Harbour)12
⑫サザンディストリクツ(Southern Districts)6


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