logo
感謝の交歓。ブレイブルーパス、都庁へ。小池都知事を表敬訪問
小池百合子都知事(中央)は「ずっしり、重いですね」。(撮影/松本かおり)
2025.06.26
CHECK IT OUT

感謝の交歓。ブレイブルーパス、都庁へ。小池都知事を表敬訪問

田村一博

 天井が高い。壁には歴代東京都知事の写真があった。
 その部屋を、屈強なフォワードふたりと素速いスクラムハーフ、そして迷いのないセンターが訪れた。
 社長とGMも一緒だ。

 6月25日の午後、リーグワン2024-25で優勝して同リーグ史上初の連覇を達成した東芝ブレイブルーパスの荒岡義和社長、薫田真広GMと橋本大吾、佐々木剛、杉山優平、眞野泰地の4選手が東京都庁を訪れた。
 小池百合子都知事への表敬訪問のためだ。

 特別応接室に入ったブレイブルーパスの6名は、最初はやや緊張気味だった。
 しかし小池知事が応接室に入り、優勝トロフィーに近づいて「こんなに大きいんだぁ」と驚き、笑顔を見せてフランクな空気を作ると和んだ。
 短い時間だったものの、2年続けての訪問もいい思い出になった。

 冒頭に挨拶をした荒岡社長は、自分たちの成し遂げたことをあらためて報告した。
 リーグ史上初の連覇に始まり、多くのホストゲームで観客が1万人を超え、12チームの中で唯一前年以上の観客動員数となったと話し、「(決勝の)国立競技場には5万人以上のファンが詰めかけた」と続けた。

「(最近は)赤いものをまとったファンが多く、それを、すごく力強く感じています。東京都民が足繁くスタジアムに来ていただいたお陰です」
 そして、「優勝してから、いろんな方におめでとうと言われるのですが、私たちから、こう言わせてください。『東京都のチームが優勝したのですから、東京都民の皆さん、誠に優勝おめでとうございます』」と話を締めくくった。

和やかな時間だった。(撮影/松本かおり)


 選手を代表して挨拶し、サイン入りTシャツを知事に手渡しした佐々木は、「競争力の高まる中で連覇できたことは特別で、すごく嬉しいです。決勝では国立という特別な舞台で戦えた。素敵な時間を過ごさせていただきました」。
 そして最後に、「来シーズンもトロフィーをお持ちできるように励みます」とした。

 小池知事は荒岡社長の「都民の皆さん〜」を受けて、「それはそれで(受け取りますが、あらためて)おめでとうございます」と返し、連覇の偉業を称えた。
 決勝を戦う時に掲げた「BE US/自分たちらしく」というテーマについて、チームの団結を感じたようで、「一つひとつ丁寧に、そして大胆に戦われたと思います」と言った。

「2019年の(日本での)ワールドカップ以来、ラグビー熱が着実に熱くなっていると思います」と続け、赤いシャツを着たファンが増えたのも、その表れではないかと話した。
「今年は8月にイングランドで女子ラグビーの大会(ワールドカップ)が開かれますね。小さなお子さまもラグビースクールで育っています」と続け、スポーツの持つ力の継続や地域との連携について協力してほしいと思いを伝えた。

 面会を終えて荒岡社長は、2年連続で表敬訪問が実現したことを喜び、「都庁という特別な建物の中で緊張感はあるが、知事に非常に柔らかい雰囲気で話していただいた」と感謝した。
 佐々木も「緊張をほぐしていただけるような心遣いを感じた」と話した。

トロフィーをエア移動。台座と選手たち。(撮影/松本かおり)


 佐々木は「いつもフォワードパーティーの時に都庁の前で写真を撮ることを恒例としているのですが、都庁内に入るのは今回が初めてでした」と笑顔を見せた。
 そして、府中の街を歩いているとファンに声を掛けられることも多くなり、人気の高まりを感じているとした。
 工場内でも同様に祝福の声が届くことが増え、「つながりを感じます」。優勝すると、やっぱりみんな嬉しい。

 薫田GMは、お祝いの言葉も嬉しかったが、たくさんのお酒で祝ってもらったことを喜んでいた。
 そして「(2025年は)東芝(創業)150年でした。勝って東芝のシンボルになるぞ、いう信念を持ってやって、それが実ったことが嬉しい」と達成感を語り、来季に向けて「どういう変化を生み出すか(を考えていく)」と、立ち止まらぬ決意を口にした。






ALL ARTICLES
記事一覧はこちら