早大ラグビー部2年の服部亮太は1月11日、東京・国立競技場で大学選手権決勝にスタンドオフで先発。明大に10-22で敗れた。
序盤に高弾道のパントを相手に好捕され、中盤以降はチーム全体にエラーがかさんだ。19点差を追うラスト20分で追い上げるも及ばなかった。
身長178センチ、体重80キロの10番は、東京・秩父宮ラグビー場であった前年度の選手権決勝でも帝京大に15-33で敗戦。クラブにとって2019年度以来17度目となる大学日本一を逃し続けている。
今回の80分について、取材エリアで話した。
——今日を振り返って。
「1年間準備してきたことが出せたか出せていないかは、結果を見ればわかるかなと思います。勝たなければ本当に意味がない。勝たせられなかったのは僕の責任です」
——試合のポイントは。
「前半で勢いに乗れなかったこと(3-14)。ディフェンス力がいつも以上に劣っていた。反則もかなり多かった(実際には相手より3つ少ない6)。それらがよくなかったポイントです」
——前半はキックを多用しました。
「前半はそこまで焦らずにしっかりエリアを取っていこうと話していた。少しイレギュラーはありましたが、うまく耐えられたかなあと。
(感触は)個人的には悪くなかった。ただ、コンテストキックの精度、競りにいく選手のスキルが明大さんに比べて劣っていました。もっと、準備できたところ。僕は来年、再来年もあるので、そこを活かしてやっていければ」

その前半、悔やまれる場面に直面した。
3-7と4点差を追う28分。自陣22メートル線付近左から真後ろに下がり、相手のキックを処理する際、芝に足を取られて転倒したのだ。
向こうの重圧を食らってピンチを広げ、34分までに3-14と加点された。
折しも早大で最後尾のフルバックを担う矢崎由高が、シンビンで一時的にピッチを離れていた。件の局面を司令塔が振り返る。
「1枚、少ない状態で、裏のカバーリングに関するコミュニケーションとか取れていなかった。(捕球後は)あそこで蹴り出していたら(状況は)変わっていたと思いますし…。いまだから言えるところもありますが、(簡潔にタッチキックを蹴って)ゲームを切ってもよかったかなと」
——リードされた後半、焦りは。
「個人的にはまだまだ落ち着いていました。逆転できるチャンスもあり、点差、時間をずっと意識していた。周りのスペースも見えていたので、ランするところはランして…と考えてやっていました」
——よい走りで局面を打開しそうな瞬間もありました。
「あそこまで行って(点を)獲り切れないのは反省するところです。しっかりスコアできるチームが優勝する」
——想定外だったことは。
「セットプレーで優位に立てると思いましたが、そうできなかった。そこで勝てないことを想定してやるべきだったのかなと。(特に)スクラムでは前に出られると思いましたが、(明大の)対策でなかなかうまくいかないところが。
また、1v1(1対1)で前に出られなかったところも。ここはもっとフィジカルにこだわってやれば、もっとゲインできたのかなと」

ちなみに就任5年目で、服部にとって佐賀工高、早大の先輩でもある大田尾竜彦監督は、こう話していた。
「ボールを持つこととエリア取りのバランスは難しいところです。準決勝、準々決勝はそこがうまくいっていましたが、(今回は)思いのほかマイボールラインアウトの数が(明大が蹴り出して終わった分だけ)明大より少し多かった。ただ、自分たちが攻める設定をしていたところよりもやや(敵陣ゴールラインよりも)深いところがあった。それによって(あらためてキックを選ぶことで)ボールを持つ時間が減り、やや受け身になったところがあると感じています。(ハーフタイムには)ボールを持っていた時のアグレッシブさが足りていなかったので、ギアを上げていきましょうという話をしていました」
追い上げる時間帯にミスが目立ったことについては、こう続けた。
「(事前の)チームミーティングではいろんなことを想定しました。例えば、残り20分、20点差で負けている時のことも。ただ実際その場に立ってみた時に、どうしても攻め急ぎがあった。選手にとって、明大さんのプレッシャーが来ていたのかなと」
服部はまもなく3年生となる。頂点に立った時のみ歌える第二部歌の『荒ぶる』を獲るチャンスはあと2回、残されている。