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クボタスピアーズ船橋・東京ベイの江良颯(えら・はやて)が、2月14日、怪我からの復帰をアピールした。ジャパンラグビーリーグワン1部の第8節、静岡ブルーレヴズ戦に途中出場。敵地のヤマハスタジアムで攻守に持ち味を発揮し、42-19でシーズン7勝目を挙げた。
身長172センチ、体重106キロの24歳。2023年度は帝京大の主将として大学選手権3連覇(チームはのちに2024年まで4連覇)を達成したうえ、アーリーエントリーの制度によりリーグワンデビューを果たした。
昨季(2024-25シーズン)は現役南アフリカ代表のマルコム・マークスらと、フッカーの位置でポジションを争った。その後は日本代表に初選出され、計6キャップを手にした。
今季は代表期間中および開幕直前の負傷のため、しばらく戦列を離れていた。
「(早くゲームに)出たい気持ちはありました。ただ、焦ったら再発するとわかっていた。S&Cの方、トレーナーの方とコミュニケーションを取りながら、サポートしていただきました。そして復帰まで来られた」

——秋に代表キャンペーンを途中で離れながらも、その後は復調していました。本来は12月13日の開幕節(兵庫・ノエビアスタジアム神戸でコベルコ神戸スティーラーズに33-28で勝利)でも、メンバー登録を目指していたと聞きます。
「そうですね。はい」
——当時のスクラム練習を見た関係者によると、対面になったマークスさんを抑え込む場面もあったようですね。
「いや、五分五分という形で。逆に、(一時離脱から)帰って来て、(トレーニング中に)マルコムのスクラムを見て自分がどうしていかなきゃいけないかを頭に入れてからのほうが感触はいいです。(手順を)整理できているかなと。あまり、(詳細を明かすのは)あれですけど、もっとコネクションを大事にしています」
今回、出番を得たのは、28-19とわずかなリードで迎えた後半19分だった。フィールドに出て早々、攻守逆転からのアタックで球を持った。前進した。味方のさらなるゲインでチャンスが広がると、最後は江良が自身今季初トライを奪った。
その後は守りで奮闘した。ハーフウェイライン付近で鋭いロータックルを決めたり、自陣で味方とともに相手走者を掴み上げたり。
スクラムを担当する山村亮アシスタントコーチに、こう言わしめた。
「(本格的なカムバックからの)この2週間、練習でもパフォーマンスがよかったです。(ブルーレヴズ戦でも)いいインパクト、エナジーを与えてくれました。試合をしていけば、どんどん状態が上がっていくんじゃないですかね」
本人はこうだ。
——登場してすぐにトライを決めました。
「インパクトプレーヤーとして(3トライ差以上での白星でもらえる)ボーナスポイントを獲りに行くという思いでやっていました。出るからには最大限の力で爪痕を残さないといけない。それも(初戦からフッカーで出場してきた福田)陸人さんのおかげだと思います。競争し合っていいプレーができている」
——強烈なタックルも印象的でした。
「プレッシャーを与えていくのはチームとしてのやること。前に出てから、相手がどのようなアタックなのかをスキャン(目で判断)できて、『はまれる』というような感覚です」

——先方の出足を予測して踏み込むから、自分の強いポジションと相手の懐が「はまる」もしくは「はまれる」。その数分後には、走者を掴み上げるプレーでもブルーレヴズの反撃を阻みました。
「あれは為房(慶次朗=途中出場のプロップ)が先に絡んでくれて、そこにサポートする形です」
——スクラムは一進一退。
「復帰戦がヤマハ(スクラムにプライドを持つブルーレヴズ)ということで不安なところもありましたし、やはり相手のまとまったいいスクラムに苦しんだ部分もありました。ただ、そのなかでも自分たちのいいスクラムはありました。これからもっといいスクラムを組むには、フロントローとの日頃からのコミュニケーションを上げていかないといけないです」
国際舞台での活躍も待たれる。2月2日、エディー・ジョーンズヘッドコーチ率いる日本代表候補の55名にラインナップされた。決意を問われる。
「今年メンバーに入るために、フッカーの座を獲りに行くために、リーグワンでいい結果を残してエディーさんにアピールを。ただ、まずはチームが勝つように貢献したいです」