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ロンドンの街にワールドカップ開幕間近の熱気は感じられないけれど、機内で見たニュースは、8月22日に開幕するワールドカップの決勝戦のチケットが完売したことを伝えていた。
8月19日の夜に成田空港を出発し、ドバイ経由でロンドンへ。トランジットの約4時間30分の時間も含め、22時間30分の旅だった。
サクラフィフティーンの今大会初戦、8月24日のノーサンプトンでのアイルランド戦、同31日のニュージーランド戦(エクセター)、9月7日のスペイン戦(ヨーク)をカバーする予定だ。

決勝戦のチケット完売のニュースは、出発前から流れており、機内で見たBBCニュースでも短信ながら発信されていた。
コロナ禍の影響で2022年に開催されたニュージーランド大会の決勝では4万2579人の観客がオークランドのイーデンパークに足を運んだ。それも夢のような光景だったけれど、今大会ではそれが8万2000人となる予定だ。
全47万枚のチケットが用意されているRWC2025は、すでに37万5000枚が売れているという。
しかし、開幕2日前のロンドンに大会直前の空気は感じられない。到着したのが巨大なヒースローでなく郊外のスタンステッド空港だったからかもしれないが、都心に近づいても、なかなかラグビーの気配は感じられなかった。

と、思っていたら、ホテルに到着してテレビを見ていると『W杯もうすぐ開幕』のニュースが流れている。いいぞ。
他の時間帯には、不振に喘ぐウェールズラグビーの改革のニュースも流れていた。現在4つあるプロチーム、カーディフ、ドラゴンズ、オスプリーズ、スカーレッツを2つにする再編案などを、これから話し合っていくというもの。今後、こちらの話題からも目が離せない。
日本からの移動の間には、日本ラグビーでも大きなニュースが流れた。
ひとつは、リーグワンのディビジョン2、NECグリーンロケッツ東葛の母体企業、NECがチーム譲渡を決め、受け入れ先がない場合はリーグから退会するというものだ。
ラグマガ時代から我孫子グラウンドに何度も通った。東日本社会人大会の7位から日本選手権優勝に駆け上がり、『ミラクル・セブン』と人々を驚かせた2002年度が懐かしい。
取材の帰りに、常磐線のホームにある弥生軒で唐揚げそばを食べたり、柏インター近くの『もつ煮 太郎』に行くのが楽しみだったなあ。

噂されていた、日本代表×南アフリカ代表が11月1日にロンドンのウェンブリースタジアムでおこなわれることも発表された。
Just RUGBYでのニュース発信は機上で対応できたからよかった。2か月後、再び渡英するぞ、と心に決める。2015年の『ブライトンの奇跡』の時はラグマガの締切直前で日本にいた。今度こそ、世界を驚かせる場にいたい。
今回はラグビーとも縁の深いエミレーツ航空で渡航した。機内のオンデマンドサービスには、ラグビー番組の提供もあった。
乗り継ぎ便のため機内食で腹が膨れるも、なかなか快適。日本からのラグビーファンの姿はなかった。

ロンドンの気温は、午後1時過ぎの到着時は20度前後も、夕方や夜は風が吹くと冷んやり。Tシャツだけでは寒く、羽織るものがあった方がいい。
暑い中でサクラフィフティーンが相手を振り回し、ヘトヘトにさせるのは難しそうだ。
ロンドン市内のアールズコートの小さなホテルに宿泊し、夜はラグビーの仲間とビールを飲みに行く。お店は住宅地にあり、食事もうまかった。
パブ生活は順調なスタートを切ることができた。