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ラグビー日本代表としてワールドカップに4大会連続出場中のリーチマイケルが、9月26日、所属する東芝ブレイブルーパス東京の定例会見後の囲み取材に応じた。
昨年、10年ぶりに主将となり、今年5月までの国内リーグワン1部でクラブ史上14シーズンぶりの日本一を達成。今季も続投する。
一方、ナショナルチームでも、今年6月からのサマーキャンペーンで船頭役を担っている。8、9月のパシフィックネーションズカップはコンディションを考慮し欠場したが、10月26日のニュージーランド代表戦(神奈川・日産スタジアム)を皮切りとした秋のテストマッチ計4戦への出場が期待されている。
クラブ関係者が「代表関連の質問は最小限に」と念を押すなか、本人が口を開いた。
——一時、家族のいるフィジーでオフを過ごしたようですね。
「フィジーに行ったら行ったで、忙しい! トレーニングもしないといけないし」
——現在のコンディションは。
「ばっちり。ずっとトレーニングをしていました。JP(ジョン・プライヤー=日本代表ハイパフォーマンスコーディネーター)からもらったスピードメニューを。あとは、筋トレですね」
——痛めていたのは。
「左肩。かなりよくなってきていて、痛み止めも打って、いい感じです」
——競技復帰はいつ頃を考えていますか。
「いつでもできます」
——ここからはブレイブルーパスについて。次のシーズンでもリーチさんが主将を続けることになりました。トッド・ブラックアダーヘッドコーチは「自分からやりたいと言ってくれた」と話していますが。
「…(昨季からの)続きで。連覇するには違う難しさがある。そのチャレンジを是非やりたいという感じです。まずはレギュラーをしっかり勝ち取る。自分にプレッシャーをかけてやりたいです」
——昨季からの改善点は。
「年間を通してのスタンダードを高く持つ。コーチ陣とのコミュニケーションも長く持つ。試合に出てない時にどれだけコミットできるか。それを改善したいなと」
——三つ目は、昨季の欠場期間中を踏まえての課題ですか。
「チームから離れて、周りの選手に任せっぱなしでした。(来季は)そうではなく、もっとコミットしたい。怪我をしている主将って、一番、難しい。早くリハビリを終わらせて、できるだけグラウンドに立つようにしたいです」
——連覇達成には何が必要ですか。
「全体的なレベルアップ。ただ、今年、驚いているのは、皆がすごくいいコンディションで帰ってきたこと。外国人選手も。残っていた日本人選手は身体がでかくなって、すごくいいスタートが切れたと思います。
クボタ(スピアーズ船橋・東京ベイ)を見て、すごく勉強になった。いい刺激になったと思います(一昨季に初優勝も今季は12チーム中6位)。何年もかけて優勝した時に、どこかでほっとしたのか…前の年と違うと思いました。最終的にはよくなったんですけど、スタートがすごく大変そうでした。
そうならないよう、気をつけたいです。ひとりひとりの会話、行動を、しっかり見ないといけない。いまのところは皆、しっかりやっているし、試合に出たいというメンバーが増えてきています」
——主将としての選手たちへの訓示は。
「代表に選ばれたら、その(活動の)後。選ばれなかったら、その前に話そうかな」
——もともとフランカーやナンバーエイトでプレーしていましたが、今夏のジャパンではロックも務めました。ブレイブルーパスでもロックを務めるつもりはありますか。
「ロックも、やります。(チームにも)言っています。(主戦ロックの)ジェイコブ・ピアスもいる。そこで、勝負したい。(務められるポジションは背番号で)4、6、7、8」
——今季のリーグワンでは、リーチさんがジャパンでチームメイトだった小野晃征さんが東京サントリーサンゴリアスの新ヘッドコーチとなりました。浦安D-Rocksでは、ワールドカップで対戦した元スコットランド代表主将のグレイグ・レイドローが指揮官となっています。
「面白いですよね。晃征って僕の1個上で、(同世代が)どんどんヘッドコーチになっていき、僕はプレーヤー。晃征は家が近所で、よく行く焼肉屋も一緒。いい選手だったし、ヘッドコーチとしても楽しみ。
サントリーは、チームのSNSを見る限り最初からすごくハードにやっています。(他チームのSNSは)見ます。どのタイミングでコンタクト(練習)をやっているのか、とか。サントリーは早いタイミングで、朝日グラウンド(府中朝日フットボールパーク)で1対1を。やっぱり、フィジカルを皆、意識してやっているんだなと。
僕のイメージでは春からスキルベース(のトレーニング)が多く、そこから徐々にフィットネス、コンタクトをしていくんですけど、サントリーは最初からバチバチ…ごめんなさい、サントリーの話ばっかり」
——3月30日の第13節は、リーチさんが高校時代を過ごした北海道の大和ハウスプレミストドームでおこなわれます(対三重ホンダヒート)。
「楽しみ。ずっと前からやりたかった。僕、高校1年生の時に初めて月寒(屋外競技場)で東芝の試合を見ました(2004年9月26日のトップリーグ第2節か)。ルアタンギ・バツベイ(ルアタンギ侍バツベイ)が3トライ。他にはニコラス・ホルテン、ネラ(ナタニエラ・オト)、均ちゃん(大野均)…。相手はトヨタで、廣瀬佳司(現京産大監督)、セコベ・レアウェレがいた」
——最後に日本代表関連の話題を。ニュージーランド代表戦への出場意欲は。
「120パーセント」
——日本代表のエディー・ジョーンズヘッドコーチとのやりとりは。
「連絡は取り合っています。ずっと」
——では、10月以降の活動へは…。
「まだ、わからないです。まだ!」
日本代表は10月中旬に再始動する見込みだ。