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高校時代(東海大仰星)に頂点に立った花園ラグビー場で、再び優勝を勝ち取りたい。
9月21日(土)におこなわれるパシフィックネーションズカップの決勝、日本×フィジーで長田智希は14番のジャージーを着る。
今季ここまでの6試合のテストマッチすべてに出場。マオリ・オールブラックスとの2戦にも出場しているからフル回転の働きを見せている。
日本代表キャップはフィジー戦で14となる。
CTBでプレーし、WTBでも起用され、先発もベンチスタートもある。それだけでも首脳陣の信頼が伝わる。
2023年の代表デビューから1年。24歳ながら、チームに欠かせぬ存在となっている。
フィジーとは、昨年(2023年)8月5日に秩父宮ラグビー場でも戦っている。その試合では12番で出場。12-35と敗れた。
1年前の体感を「個人の能力がすごく高い」と話す。
「それに対し、いかに組織、チームとして戦うか。アタック、ディフェンスともに、15人がコネクトしつづけることが重要と考えています」
毎試合課題を見つけ、着実に成長を続ける人だ。前戦のサモア戦を振り返り、「アタックの中でのコミュニケーションの量をもっと増やさなければいけない。そして、ボールのもらい方。(防御の)ウラでうまくつながらないことが何回かありました」と言った。
「ディフェンスでも、もっとコミュニケーションを取らないといけないし、1対1のタックルも修正しました」
この1週間、足りなかった領域を埋める日々を送ってきた。
チームとしての反省点もあった。
チェイスする準備ができていないときにキックを蹴るシーンがあった。いつ、どこに蹴るのが有効か、SO立川理道やFB李承信にもっと情報を伝えるべきだったと言う。
試合を重ねるごとに一人ひとりのやることが明確になっている。その影響で、当然、チーム全体の動きにも迷いが少なくなってきた。
最初のテストマッチ、イングランド戦の頃は超速ラグビーという大枠の中で、ただただ速くプレーを連続させていた。
超速ラグビーって、これでいいのか? とにかく、ボールを速く動かさないといけない! そんなマインドだった。
「例えば(PKやFKで)タップキックから攻める(速攻を仕掛ける)。自分たちがセットできていなくて、結局チャンスではなかった、ということがありました」
いまは違う。
「試合を重ね、自分たちはこういうラグビーをしていくっていうのが選手の中で明確になってきています」
PK機も、エリアを取るキックを選択するとか、攻めるなど、ゲームのスピードをコントロールできるようになった。
ピッチ内外で、すぐに周囲と話すことで、頭に浮かぶ絵が同じになってきた。
ランプレーや湧き出すようなサポートプレー、予想不能なパスなど、攻撃力の高いフィジーと戦うにあたり、チームはコネクトとハーフヤードをキーワードに戦いに臨む。
連係を取りながら動き、タックルは必ずダブルタックル。ファーストタックラーがチョップタックル(低いタックル)で必ず倒し、2人目がボールの動きを止める。
オフロードパスを防ぎ、相手に強みを出させないようにしたい。
ハーフヤードとは、自分からボールが離れた際、1歩目、2歩目を鋭く動く意識だ。
それが次の接点で、3人目、4人目として働けることにつながる。勝敗に直結するブレイクダウンの攻防を制したい。
1年前の自分を思い出し、「初めて代表になった頃だったので、個人としてどういうプレーができるか、ということを考えていた」と言う。
しかしいまは、「どうすれば、このチームで一つでも多く勝てるかということを考えるようになっています」。
スコッドにいる若い選手たちが同じ歩調で成長していくなら、エディーの設計図通りにチームの強化が進んでいくかもしれない。